[第04号] 対談「原点を確かめにカナダへ」

株式会社グリーンライフ 代表 長谷川 真児 BIG ROCK HOMES 代 表 大岩 俊之 インタビュー・文/ルーツルーツ編集部

レッドシーダー大岩長谷川

ph02

株式会社 グリーンライフ 代 表 長谷川 真児

1990 年、怪我で寝たきりの生活になった父の為に自宅をログハウスで建築したのを機にログウウスを主とした工務店を始める。ログハウス以外にも在来木造住宅や直営の木工所でのオーダー家具の製造販売などを行う。Rootsという新たなブランドを通して本物の家づくりの体現に邁進している。

ph03

BIG ROCK HOMES 代表大岩 俊之

10 代でログハウスの世界に魅せられ、単身カナダへ。その確かな技術とセンスに対する信頼は絶大で、「いつかは大岩さんに家をつくってもらいたい」というファンも多い。ログ&ティンバーのあらゆる需要に応える匠集団の頭として各地を飛び回る。

>WEBサイトへ

( 長谷川) 大岩さんに会いに、またカナダに来ちゃいました(笑)。何十回となく来てるけど、やっぱりいいね、カナダは。僕の原点だもの、ここは。大岩さんとも、一緒に仕事して来年で20年ですよ。早いなぁ。

( 大岩)あらためて、ようこそカナダへ(笑)20年ですか。でも、変わらないね。長谷川さんとは何度会ってもワクワクする。

( 長) その気持ちでここまでやってきたよね。僕は大岩さんと会う前から、カナダのログビルダーと取引してたんだけど、みんな細かく図面を描いて渡してもピンと来ない。だから自分の追求する家をつくれる人を探して、カナダで大岩さんに出会った。大岩さんは最初から他のビルダーと全然違ったね。

( 大) お互いにのっけからプロだったよね。だから長谷川さんとの仕事の工程は最初から変わらない。長谷川さんの描く図面を頂き、そこに込められているものを受取る。それを僕がつくる。

( 長) 大岩さんへの図面はすごくシンプルなの。あまり細かく描かない。それよりも気持ちを伝える。お客様の要望だったり、コンセプトだったり、何よりもこういう家をつくりたいという気持ちを伝える。 そうすると大岩さんから凄いものが出来てくる。そこが凄いの。

―今、あらためて原点から始まること

th__391A7194

( 大) 今も、その気持ちと工程は変わらないんだけど、長谷川さんはいつも面白い事をはじめる。今、Rootsって新しいブランドをはじめたよね。

( 長) うん。はじめたよ。Rootsって言葉どおり、また原点に立ち戻り、そこから更に新しい事をはじめたいと思ったの。それがRootsという家と暮らしを提案する新しいブランド。今までログにはじまり、大岩さんとの仕事を通し、本物の家づくりを追求してきた。その中で様々なチャレンジもした。だからこそ、やっぱり一番ワクワクする仕事をしたいという気持ちが強くなって、だから、今日は僕らの原点を確かめにカナダに来たの(笑)

( 大) あらためて、ようこそ(笑)そういう気持ちと行動、長谷川さんらしいよね。原点と言えば、僕の原点もここ。大阪に生まれて19歳の時にカナダの本物のログに出会った。その衝撃でカナダへ渡り、ビックロックホームズを立ち上げた。思えば最初からずっと本物にこだわってきたよね。全然違うんだよ、本物は。カナダのログは本物なんだ。このカナダの膨大な森林面積と、極寒の環境が生む材木の質。そこから生まれた文化であり産業だからね。

( 長) 僕は21歳の時にカナダのマッキンリーに登るという無謀な挑戦をした。強がってたけど、いざとなるとやっぱり凄いプレッシャーで。でも入山許可を発行するレンジャーステーションで出会ったログハウスの安心感に救われた。それからずっとその存在感が忘れられなくて、それが今につながってる。そこが原点。

( 大) カナダのログは、100年200年かけてゆっくりと育ったレッドシーダーの大木を使う。そういう木が持つ力は凄いよ。

( 長) 思えば二人とも、別々の道から、その力に惹きつけられた。そしてカナダに渡った。今もよく思うけど、志が同じだと引き寄せられるんだよ。

( 大) そうかもしれないね。

―家族の幸せと健康を支えるもの

th__391A7194

( 大) Rootsの言う、本物の暮らしってなんだろう?

( 長) ずっと言ってるんだけど、本物の暮らしを考える時に、かつて大岩さんとつくった言葉、「この家は一代で終わらせるには価値がありすぎる。」が僕の中でずっと残っている。それはどういう事かというと、まず、本物の暮らしをするには、それを支えるちゃんとした家がないと駄目。それが第一条件。じゃあそれにはどんな家がいいのか。それは長持ちする家なんだよね。

( 大) うん。もともと家って自分と家族を守るシェルターだから。それありきだね。

( 長) それを実感したのが21の時に、マッキンリー登山の後、親父が重機の下敷きになる事故を起こして車椅子の生活になった。一気に家庭が真っ暗になって、これからどうしようかとなって。寝たきりの親父は、今までの家では暮らせない。じゃあまず家づくりだ、と自分でログハウスをつくった。マッキンリーで体感したログハウスの安心感が忘れられなかったんだよね。色々あったけど、その家から、暗くなった長谷川家がパッと明るく開けてきた。家族の幸せと健康を守る本物の家が、どれだけ大切かが骨身にしみたね。

391A2773