日曜日の晴れた朝。
グロンボロンの森の準備をしていて、一番最初にするのはハンモックの設置です。
グロンボロンの森では、3つのハンモックを用意していて、それぞれ木に巻き付けたロープにカラビナを引っ掛ける形で、簡単に取り付けることができます。
こちらは「チェアハンモック」といって、イスのように座れるハンモックです。
こんな風に思わず寝落ちしてしまう子も…。
こちらは一番大きなサイズのハンモック。
知らない子同士でも、ハンモックに乗るとすぐに仲良しになったり、
赤ちゃんでも楽しめます。
こちらは、主にのんびりリラックス用として、活用されています。
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私にとって、ハンモックはプレーパークの象徴的な遊具です。
絵本やおとぎ話の中に出てきても、子どもの頃に乗ったことはほとんどなく、大人になってプレーパークに出会ってから、ハンモックの楽しさ・心地よさを知りました。
今から約20年前(!)、私がはじめて「プレーパーク」という文化に触れた、東京の羽根木プレーパークに設置されていたハンモックは、なんとプレーリーダーや世話人の大人たちがロープを網目状にクロスさせて作った手作りのものでした。
3m×3mほどの小さい子なら一度に10人くらい乗っても遊べる、寛ぐというよりはお友達といっしょに不安定さを楽しむ遊び道具でした。
新潟でプレーパークを立ち上げた時も、ハンモックは必須アイテムとして、山の斜面の中にハンモックを設置するのにちょうどいい木を見つけて、5つ程設置しました。
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この頃になると、アウトドアショップでおしゃれなハンモックが販売されていて、ハンモックスタンドを使って旅館や観光施設などにハンモックが置いてある、なんて光景もよく目にするようになりました。
ですが、私は断然「ハンモックは木につけたい派」です。
その理由は大きく2つあります。
ひとつは、木の麓に身を置くことで、身体の緊張を解きほぐしリラックスすることができるからです。
ハンモックに寝転がってまず目に入るのは、ハンモックを支えてくれている木の葉っぱを下から眺める景色です。
普段横からしか眺めることのない木の葉っぱの美しさを、下からの角度でじっくり観察できます。
太陽の光や風のゆらめきで変化するその様子を、ゆらゆらとハンモックに身体を預けて眺めているだけで、かなりのリラックス効果が期待できます。
もう一つは、本物の木に設置することで、ハンモックを大きく揺らして遊ぶことができるからです。
子どもたちは、きょうだいやお友達といっしょにハンモックに乗って、ゆらゆら(ブンブン)揺らしてもらう遊びが大好きです。
はじめに少し力を入れて揺らし始めれば、あとはハンモックに乗った子どもたちの体重がそのまま振り子の法則となって、少し押したり引っ張ったりするだけで、子どもたちにとっては極上のスリリングな遊具に変化します。
大人がいっしょに遊ぶにはとても便利なアイテムで、「大好きな誰かに揺らしてもらっている」という関わり方が、子どもにとっての安心感や満足感につながるのだと思います。
キャアキャアと声を上げて、笑い続ける子どもたちの様子を見ていると、こちらも幸せな気持ちになります。
ただ、あまり長時間揺らし過ぎると、気分が悪くなるお子さんもいますので、お子さんの様子を見ながら注意してください。
それからもう一つ大事なポイント。
ハンモックに乗る時は、必ずおしりから乗りましょう。
先に足を乗せようとするとバランスを崩して転がり落ちてしまいます。
まずハンモックの真ん中におしりで座って、それから体を倒す。足まで入りたいときは必ず靴を脱ぎましょう。
まだ、ハンモックの魅力に気付いていない方、グロンボロンの森で、ぜひお試しくださいね。