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野外にこだわる理由

三寒四温と言われる季節。

福島市内では、木々の芽吹きや鳥の声、太陽の暖かい日差しや柔らかい空気に、少しずつ春の兆しを感じる今日この頃です。

学生さん達は、そろそろ卒業シーズンが近づいていますね。

大学の卒業論文のために、プレーパークについてインタビューさせてほしいと昨年末にRoots猪苗代に来てくれた福島大学4年生のYくんから、追加で話を聞かせてほしいということで連絡があり、先日電話で少しお話ししました。

プレーパークとの出会いや、猪苗代でプレーパークを始めようと思った経緯、プレーパークで子どもたちにどんな経験をしてほしいか等々、これまでのことやこれからも大切にしていきたい思いを、改めて振り返る良い機会となりました。

インタビュー中に受けた中で印象的だったのが、『子どもたちの主体性を育む環境を整えるという点で、大室さんが野外での活動にこだわりを持つ理由って何ですか?』という質問でした。

確かに、子どもたちが「自分の責任で自由に遊ぶ」という体験は、大人の見守り方と環境さえ整えれば室内でも可能ではあります。

しかし、子どもたちになるべく室内よりも外で遊んでほしいという私の思いには、大きく分けると3つの理由があります。

ひとつは、『野外の方が圧倒的に得られる刺激が多い』ということです。

外界を感知するための感覚機能のうち、特に5感と呼ばれる「視覚、聴覚、嗅覚、味覚、そして触覚」

自然の中で過ごしていると、間違いなくこの5感が刺激されます。

例えば森の中で過ごしてみると、天気は毎日変わり、日本には四季があるので、同じ時間に行っても昨日とは異なる環境になります。

見える景色は太陽の光の差し方ひとつでも随分変わりますし、虫などの生き物を発見したり、鳥の声や風、落ち葉がかさかさする音、土のにおいや花の香り。

花の蜜を吸ってみると甘い、さつまいもを焚火で焼いたら美味しいとか、砂に手や足を入れた感覚、そこに水を加えた時の感じ、葉っぱをちぎる感覚、手がかじかみながらも雪だるまを作るなど…

すべてが、本物の自然の中だからこそ感じられる尊い経験です。

これを人工的に作り出そうとしたら、莫大な費用と準備が必要となります。

ふたつめは、『自然の中は自分ではコントロールできない要素がたくさんある』ということです。

先ほども述べた通り、野外の環境は天候によってめまぐるしく状況が変わります。

気温も湿度はもちろん一定はありませんし、季節によっては天候もコロコロ変わります。

さっきまで陽が差していたのに、突然雨が降ってきたり、曇りだと思っていたら急にホワイトアウトになったり…(猪苗代あるある)

つまり、野外にいると生き物として快適に過ごせる時とそうでない時がある訳ですが、だからこそどんな環境でも対応できるようになる知恵や対策を学ぶことができます。

野外で過ごす時間が長くなればなるほど、身体も心も強くなり、様々な状況の変化に対して臨機応変に対応できる強さを育むことができるのです。

3つめは、『命を感じることができる』ということです。

自然の中には、様々な生き物がいます。動物や虫はもちろん、植物だって微生物だってそれぞれ命を持つ生き物です。

いつ、どこで、どんなタイミングで出会えるか分からない本物の命。

遊びの中で、葉っぱをちぎったり、虫を捕まえてみたり、時にはその命を奪ってしまう結果となることだってあるかもしれません。

予測不可能な動きをするかけがえのない命を観察すること、もし失ってしまったら決して取り返しがつかないということを、命をもって教えてくれる植物や虫たちがいます。やり直しのきかない体験。

これも、自然の中で過ごすからこそ学べるリアルな経験であって、ゲームのようにリセットボタンはなく、その時その瞬間にしか学べない大切な機会となります。

先週のプレーパークでは、Rootsスタッフの明里さんが一日中外でがんばり、ボランティアの杉山さんが焚火のフォローをしてくださったおかげで、たくさんの親子が外遊びを楽しんだようです。

私が不在でも、このような環境を守ってくれるRootsスタッフや地域の方に感謝しながら、春からはプレーパークを誰よりも楽しむ親子として、その運営に関わっていきたいと思っています。

森で皆さんにお会いできるのを、今からとても楽しみにしています(*´▽`*)