01 Quality
建築社会の
現場品質対応の状況

建築会社のほとんどが、施工の品質を維持するための仕組みを持たず、現場監督や職人らに全てを委ねています。

具体的な品質基準すら定められて いない企業が全体の約86%を占め、仮に定められている企業であっても、 すべての建築現場にその品質基準を徹底して遵守させる仕組みと実践を繰り返している企業は、たったの3%弱なのです。

02 Quality
日本の危機的な
職人事情

近年、大工職人の就業者人数の減少に拍車がかかっています。 2010年では全国で15歳~19歳の大工職人の数がわずか2,000人程度しかいなかったという事実。 担い手不足は、他の職種や現場監督も同じ傾向で、現場環境は非常に深刻な状態に陥っています。 技能者不足の状態で建築していかなければいけない時代。 人的依存型の現場管理手法から脱却できなければ、生き残り勝ち進むことはできないでしょう。

03 Quality
人的裁量に任せてしまっている領域は、
家づくりの約41%を占める

日本のほとんどの建築会社は自社の施工品質基準を定めていません。

木造建築の場合、法的基準やフラット35等の共通仕様書を含めても、 基準となるものは家づくり全体の約59%にしかとどまらず、 残りの約41%は、職人や現場監督の人的裁量にゆだねられている、基準の無い領域です。

住宅品質を人に任せる管理から脱却をはかるためには、 基準を明確化させた『同じモノサシ』となる自社施工基準を構築し、常に現場を適合をさせる仕組みが必要です。

04 Quality
現場の施工不備の
要因は4つしかない

施工品質向上=PDCAを回し続けること。
施工不備の要因は4つに分けられ、そのうち設計図書の不整合、工程管理のミス、職人の作業ミスがほとんどを占めます。 これらのミスの原因は段取り不足。『段取り八分』という言葉があるように、計画に八割力を注ぐことが、品質安定のためには重要です。 さらに、品質向上へつなげるためには、生産管理で使われるPDCAサイクルの考え方を取り入れ、計画(P)⇒実行(D)⇒評価(C)⇒改善(A)を回し続ける現場風土づくりが必要です。